スーツケースの内装は、ハードタイプ、ソフトタイプによって大きく分かれます。
ハードタイプ(特にフレーム式)は左右に開いて荷物が分かれる両開きタイプが多いため、荷物の落下を防ぐために中仕切りやベルトが用意されていたりします。中仕切りは黒や白のメッシュ(網目)で出来ているため、中仕切り越しに荷物の位置が分かる工夫が施されているモデルもあります。
ソフトタイプは収納上手といった感じです。フロント部分の表面や裏側に収納ポケットが複数取り付けられているため、ノートPCやタブレット、旅行パンフレット等、すぐに取り出したいものを収納するのに便利です。両開きではないため、奥行きを活かした収納ができるのも強みです。
ハードタイプは左右に荷物が分かれるのが一般的ですが、「プロテカ 360°」シリーズのように片側に荷物が集約されているタイプもあります。これも荷崩れを防ぐために考案された独自アイデアです。
ビジネスマンの海外出張などで活躍するビジネスキャリーのようなタイプは、どこでも素早くノートパソコンなどの荷物が取り出せよう、フロントポケットが取り付けられているモデルがあります。(フロントオープン式)
ビジネスキャリーやフロントオープン式キャリーの内装は、ペンホルダーや小物入れが充実していることが多いです。
その他、便利な機能・構造など。
ロンカートの「UNO」シリーズは内装を取り外して中身が丸洗いできるため、衛生面を保つのに非常に便利です。
先ほども登場したプロテカの「プロテカ 360°」シリーズは、その名の通り360°どこからでも開くことができるため、狭い場所やスペースの限定される場所での開閉に特化しています。
あまり大きな判断材料ではありませんが、スーツケースには内装構造によって「インナーフラット」と「アウターフラット」の2つがあります。これらの違いは「内装に凹凸があるか否か」です。
キャリーハンドルの格納部分は、外側に出っ張らないよう内部に設けられている場合が多いですが、そのままだと格納部分の凸凹が邪魔になってパッキング(荷造り)がしづらくなります。そこで内装をフラット(平坦)にするための仕切り板を設けてパッキングしやすい構造を作っています。(インナーフラット)
しかし、仕切り板を設けると無駄な空洞もできてしまうため、凹凸はそのままにして内部の容量を損なわないようにしているモデルもあります。(アウターフラット)