はじめに、スーツケースの各パーツの名称を見ていきましょう。
①キャリーハンドル | スーツケースを引いたり押したりしてコントロールする引き手。自分の身長に合わせて上下に伸縮させることができる。スライドハンドル、トロリーチューブなど呼び方は様々。 |
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②ボディ | スーツケースの表面ボディ。ポリカーボネートやABS樹脂などのボディ素材や、マット加工や鏡面加工といった加工方式がある。 |
③フレームorファスナー | スーツケースがワンタッチ式で開閉する部分。金属フレームではなくファスナー(ジッパー)タイプもある。 |
④キャスター | ゴロゴロと回転する車輪。荷重が掛かるために一番消耗する部分。キャスターの性能が旅の快適さを左右すると言ってもいいくらい重要なパーツ。2輪タイプ、4輪タイプがある。 |
上で取り上げているのはハードタイプのスーツケースになります。スーツケースは大きく分けてハードタイプ、ソフトタイプに分けることができます。これらの違いについては後述します。
スーツケースの選び方には、いくつかのポイントがあります。優先順位は人によって差がありますが、一般的には以下のような優先順位になると思います。
スーツケースには、大きく分けてハードタイプとソフトタイプがあります。ハードタイプはボディが固い素材で出来ているスーツケースです。冒頭で紹介したように、皆さんが「スーツケース」を想像するときに一番イメージしやすいのがハードタイプのスーツケースだと思います。一方ソフトスーツケースは、ナイロンなどの柔軟な合成繊維でできたスーツケースです。キャリーバッグと呼ぶとしっくりくる方も居るかもしれませんね。
スーツケースには、開閉部分の工法タイプによって「フレーム式」「ファスナー式」の2種類があります。フレーム式は弁当箱を連想したら分かりやすいかもしれません。ファスナー式はいわゆるリュックサックなどファスナーで「ジーッ」と引っ張って開けるタイプです。(ファスナー=ジッパー、チャックと同義)
サイズ選びも意外に重要です。大は小を兼ねるという訳でもないため、自分の旅行日数に応じて複数のスーツケースを持っている方が良いです。無駄に大きすぎるスーツケースは運ぶのが大変なので、移動するだけで疲れてしまいます。また、機内持ち込み可能サイズのスーツケースには様々なメリットがあるため、上手に使い分けるようにしましょう。
スーツケースの重量は「サイズ、ボディ素材、構造」等により変わってきます。サイズに関しては先述の通り大きければ良いという訳ではありません。一般に「軽量スーツケース」の方が受けが良いため、近年では軽量モデルの開発が進んでいます。身軽で快適な旅行をするには、重量の軽いスーツケースを選んだほうが良いです。
ノンブランド製品よりもブランド製品の方が品質に安心感を持てます。スーツケースにも「グローブ・トロッター、トゥミ、リモワ」のような海外セレブ・芸能関係者が愛用する高級ブランド製品が存在しますが、「○○製のスーツケースを持っている」という一種のステータスにもなるので憧れを抱いている人は少なくないと思います。
自分が「欲しい!」と思ったデザインの製品を素直に選ぶのも良いことです。スーツケースのデザインは「男性向け、女性向け、ビジネスモデル、スポーツ仕様」など様々あります。また一言に女性向けといっても「落ち着いた上品なデザイン、女の子らしい可愛いデザイン」などジャンルの細分化もできます。合理性重視派・デザイン重視派と分かれそうですが、単純に「持ち歩きたいと思えるものが欲しい」という気持ちを優先させてもいいと思います。
スーツケースの内装は、ハードタイプ、ソフトタイプによって大きく分かれます。ハードタイプは左右に開いて荷物が分かれる両開きタイプが多いため、荷物の落下を防ぐために中仕切りやベルトが用意されていたりします。ソフトタイプは小さな収納スペースが多く、収納上手といった感じです。
その他、細かい部分について。
走行性や使い心地を左右するのがキャスター(車輪)です。キャスターはスーツケース全体の荷重が掛かり、旅行の度にすり減っていく消耗の激しい部分です。キャスターが壊れてしまったら移動させることが出来なくなるので非常に重要です。スーツケース業界で信頼性・知名度ともに高いのが日乃本錠前(HINOMONO)製のキャスターになります。また近年では、各メーカーが独自に静音キャスターの開発を進めてもいます。電車内などでの横滑り防止にキャスターストッパー付きのものもあります。
スーツケースを手で引く部分のキャリーハンドルは、自身の身長に合わせて長さを変化させられる多段階調節のタイプが主流です。2~4段階ほどの調節機能を有しており、全体では3段階調節のモデルが多い印象です。
エキスパンダブル機能とは、容量を拡張できるスーツケースのことです。収納の自由度が増しますが、容量を拡張したことにより手荷物サイズ制限に引っかかってしまうこともあるため、ある程度使い勝手に慣れる必要があります。
スーツケースの価格は安いもので1万円を切るものから、高いものでは40万円を超えるものまであります(極端な例)。スーツケースの価格はどのように決まるのかについては、使われている素材、使われている技術、生産地、アフターサービス、ブランドのネームバリューなど、様々な要因があります。これについては以下を参照してください。
私が普段スーツケース選びで重要視している点は、以下のポイントです。
ナイロンなど合成繊維のソフトスーツケースは突然の雨に対して弱い部分があります。濡れたままそのままにしておくとカビとか心配ですし。あと軽量性がある方がいいです。重いと持ち運びが面倒なので。
防犯性については、箱ごと盗まれたら意味がないのであまり期待していません。盗まれて本当に困るものはスーツケースには入れないようにしています。あくまで耐雨性が高ければそれで良しです。
安かろう良かろうではないので、「価格=品質」と考えるようにしています。ただし、ブランド品は「ネームバリュー」を買っているような部分もあるので、超有名ブランドのものは品質以上に価格が高くなる傾向もあると思います。品質については、3~4万円も出せばそれなりのスーツケースを購入できるかと思います。
デザイン性も重要視しています。やっぱ持ってってウキウキするようなデザインのものを選びたい!
こんな所ですね。スーツケース選びの参考までに。