皆さん、ファスナー(ジッパー)は簡単に開けることができてしまうのをご存知でしょうか。
意外に知られていないことですが、ファスナーはボールペンなど先端の尖ったもので簡単にこじ開けることができてしまいます。スーツケースには、フレーム式とファスナー式のタイプがありますが、一般にファスナー式の方が防犯性が低いといわれています。ただし、フレーム式のスーツケースやTSAロックであっても、時間さえ掛ければ中身を取り出すことができてしまうので、あくまで短期的な防犯性についての話になりますが。
上で紹介した動画は、フランスの老舗ラゲッジ・メーカー「デルセー」が開発した国際特許技術「ZIP SECURI TECH」の製品動画になります。
「ZIP SECURI TECH」はファスナーの構造を2層にすることで密閉性を強化しています。ファスナーの繋ぎ口に突起物が入りにくい構造をしているので、従来のファスナーよりも数段優れた防犯性を有しています。
基本的にスーツケースにおける防犯対策は「盗まれては困るものは入れない」というのが正しい方針だと思います。いくらフレーム式でガチガチに堅牢性を高めても、スーツケース自体を盗まれてしまっては意味がないからです。「ZIP SECURI TECH」によって高められる防犯性は、「犯人がファスナーをこじ開けるのに手間取らせ、犯行を断念させること」になります。持ち主がちょっと目を離している隙に、盗難犯が背後からファスナーをこじ開けて金品を盗む、といったトラブルを防ぐ効果が期待されます。
「ZIP SECURI TECH」の搭載されたスーツケースは、デルセー製品の人気モデル「シャトレー」シリーズほか、数モデルに採用されています。