プロテックスは、アルミケース・アルミトランク製造の老舗「フジコーワ工業株式会社」が誇るスーツケース自社ブランドです。日本の国内メーカーということで安心感・信頼性が持てますよね。創業が1902年と歴史が古く、戦時中の日本軍、アメリカ軍とも関係が深い企業です。軍需用アルミトランク等を納品していた過去もあります。現在でも官公庁からオファーがあり、防衛関係や宇宙航空開発の関係先等にキャリーケースの納品を行っています。
プロテックスという名前からも想像が付くように、プロテックス製品が求めるのは徹底的な内部保護性です。
フジコーワ工業株式会社は元々、カメラなどの映像機器・通信機器・測定機器・コンピューターといった精密機器の運搬用アルミコンテナを手掛けていた歴史があり、何よりもまず「運搬品の安全性確保」を第一に考えたキャリーケース製造を行ってきました。
そのため気密性・保護性に関しては非常に信頼性が高く、落下テストや圧縮テスト、水没テストや防弾テストまで、徹底的な品質テストを実施しています。プロカメラマンや本格ダイバー、レスキュー隊などもプロテックス製品を愛用しています。本格プロ仕様のキャリーケースなので、海外旅行初心者というよりはその筋の専門家が好んで愛用しているブランド製品といった感じです。
ブランド | プロテックス |
---|---|
会社 | フジコーワ工業株式会社 |
国 | 日本 |
創業・設立 | 1902年 |
タイプ | |
予算目安 | 76,000円 |
プロテックス製スーツケースの特徴や、選び方のポイントなどについて。
何かを購入する時、見た目・ビジュアル性はひとつの指標になります。もちろんスーツケース選びも例外ではなく、機能面も含め総合的に判断するにせよ、やはり持っていてワクワクするようなスーツケースを選びたいのが信条ではあります。プロテックスは「内部保護性」を第一にしているため、流行デザインやビジュアル性については割と淡白な印象を受けます。プロからすると逆にそれが好評だったりするんですが、スーツケースというよりは運搬ケースといった印象です。カメラなど映像・精密機器を持ち運ぶ予定であれば、購入を検討してみたいですね。
高い品質を実現するには数多くの耐久テストをクリアする必要があります。プロテックスでは、落下テスト、圧縮テスト、水没テスト、防弾テストなど、その安全性を実現するための耐久テストが数多く行われています。水没テストでは、水が満たされた容器にスーツケースを沈み込ませて実験しているのですが、中から水泡が全く出てこないのが驚きです。
防弾テストを実施しているのは、アメリカのECS社が手掛ける「FRP製ケース」と呼ばれる完全気密ケースです。いわゆる旅行用スーツケースとは扱いがちょっと異なりますが、どうやらフジコーワ工業株式会社が、ECS社から日本市場向けケースの生産・販売を担当しているようです。
プロテックスのキャリーケースがその筋のプロ達に愛用されていることは先述の通りです。プロテックス製品にはオレンジ色のモデルが複数存在しますが、オレンジは視認性の高い色としてレスキュー隊が積極採用している配色です。プロテックスのオレンジ色モデルは、レスキュー仕様ということになります。実際の現場では、東京消防庁ハイパーレスキュー隊がプロテックス製品を使用しています。その他レーシングキャリーというヘルメット専用キャリー、ドローン運搬用キャリーなどもあります。
スーツケースにはボディ素材によってハードタイプ、ソフトタイプがありますが、いわゆるナイロンなどの柔らかい合成繊維を用いたソフトスーツケースは作っていません。これはフジコーワ工業株式会社の方針として、運搬品の安全性を徹底的に追求してきたことからも想像に容易いかもしれません。
「120年、堅牢専門・・・!」
テレビドラマでは、要潤さん演じるプロカメラマンが一眼レフカメラの運搬用ケースとしてプロテックスのキャリーケースを利用しています。映画「シン・ゴジラ」にもプロテックス製品が登場しているのが面白いですね。雑誌関係では、旅行鞄雑誌への掲載はもちろん、匠・プロフェッショナル系雑誌などにもよく取り上げられているのを見かけます。
プロテックスのスーツケースはハードタイプのみになります。ターゲットとなる層は、一般旅行者はもとよりプロカメラマン、プロダイバー、レスキュー隊、レーサー、ライダー、スポーツ選手といったプロフェッショナルな方々も愛用しています。人気モデルは世界初のフレーム構造を実装した次世代キャリー「FPZ」シリーズです。他にも東京消防庁ハイパーレスキュー隊が使用している防水コンテナ「Commander WP-7000」、レーシングヘルメットの収納に長けた「Racing r-1」など、プロ御用達のキャリーケースも人気です。